あの震災の影響が大きかった地域の方からのご依頼がありました。
ご家族で漁師をされているとのお話でした。
ご家族のみなさんが、無事に帰ってくるようにと「カエル」の絵にご家族全員のお名前を入れて玄関にインテリアとして飾りたいとのことでした。
そして、その「カエル」は足が3本足(後足が1本)の「カエル」をご希望でした。
私もその時初めて知ったのですが、3本足のカエルと言うのは「風水」では、「商売繁盛」の動物でもあるようです。
ご家族で漁師(ご商売)をされていること、海に出て無事に帰ってくること。
そのような内容に私の絵を選んで頂けてもの凄く光栄であるのと同時に「私の絵で本当にそんな大役は勤まるのだろうか?」という思いとで複雑な感じでした。
それでも良いとお話をいただき、精一杯させて頂きました。
私にできることは、ただ「無事に帰る」、「商売繁盛」を心の中で祈りながら描くことしかできません。
単に「絵」。
そんな「絵」にも本当に人それぞれの思いがあって私自身、単に描くだけではなく、ご依頼される方にはそれぞれ、そういった色々な思いがあってご依頼されているということを身にしみて感じました。
まだまだ、たくさんのご依頼を請けております。
そういう思いをできる限り心に留めて「感動」していただけるよう、「より良い明日を迎えて頂ける様」頑張って行かなければと考えさせられたご依頼でもありました。